メインの佐野君はクラス替えで友達と離れてしまった。新しいクラスでは給食も一人で食べている。
隣の席の岩本さんは、とても食べっぷりがいい女の子。なんとなく変わったところがある。
ある日、佐野君と岩本さんは机を合わせて給食を食べるようになった。佐野君は味がしなかった給食が美味しく感じられ、そして岩本さんのことも徐々にわかってくる。
体育や調理実習を通して少しずつ話をする人もクラス内にできてきた。
以前の佐野君は、ワガママで自分のことしか考えないような小学生だった。まだ低学年だし、多くはそんなものです。仕方がない。
だけど友達を通して徐々にいろいろな事を学んでいく。
・当たり前にあるものがずっと続くかはわからない。
・ダメなやつだと思っても、それぞれいい所はある。
・全部頑張るなんてできない。人によって頑張りどころは違う。(勉強をする人、運動をする人。それぞれが得意なことをやればいい)
・人は自分と異なった価値観で生きているので、自分が良いと思ったことを押し付けない。(大人でもこれがわかってない人はたくさんいる。よかれと思って押し付けがち)
佐野君や岩本さんたちと関わったことで、恥ずかしくてつい突っ張っていたと勇気を出して素直な気持ちを話せた子もいる。大人だって虚勢を張るもんな。
皆、それぞれ成長していく。恥ずかしくも懐かしい想いがあふれてくる。
子供にもそれぞれ事情がある。誰の背景にもストーリーがある。じんわりくるいい話だった。
3巻で完結とのこと。そのくらいならまとめ買いしたいな。
最終巻と知ったら、3巻の表紙にちょっとぐっときました。(いや、まだ読んでないですけど。3巻くらいなら読んでから書けや)
著者は飯田というお方。
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