あたらしい移住『脱東京』を読みました


移住に興味があり、受け身ではなくて自ら何かをやれる人向けの本。

脱東京」というタイトルで地方都市のメリット(生活・企業コストが低いなど)、東京のデメリット(通勤時間、高コストなど)について言及されていますが、東京住みに限定せず、移住に興味があれば読んでみたらどうかなと思います。

 

ネットが普及して、おもしろそうな事をするにも必ずしも東京にいる必要がなくなってきました。

東京から離れるにしても都落ち感はもうないし、別の地域なら自分が必要とされる場合もある。

定年退職した人が田舎にのんびり住むような移住や、行政が用意した支援に依存する移住ではなく(利用できる部分はすればいいが)、自分主体で行動を起こし、地域を巻き込んで何かをしていくような「新しい移住」という価値観を紹介しています。

 

この本には十数名の移住例が掲載されています。個人が何を考えてどうしたのか。また企業や公の取り組みなどもある。紹介されている移住者は能力があって何かをやりたい人が主ですね。

(3章、4章がその移住例や取り組みで全体の7割くらいを占めるので、純粋に移住についての考え方みたいな話だけ知りたいなら、申し訳ないけど飛ばして読んでもいいかも。

会社社長などのリーダーだけが移住したというのが数例あり興味深かった。移住のきっかけは東日本大震災がほとんど。また40歳を過ぎて流行りものにテンションが上がらなくなった(≓東京でなくてもいい)と言っていた人がいたが、それは分かりますね)

 

我々セミリタイアーの場合はバイト環境などある程度の雇われ仕事があると便利ですが、労働不要な完全早期リタイア者の場合、生活コストだけで居住地を選んでも構わない訳です。(もちろん東京で低家賃なら車も不要だし便利でいい。あとは好み)

兼ねてから二箇所を拠点に居住するというのがいいなあと思ったりしているのですが、空き屋が増えるなら別荘感覚の家がメインの居住地以外にあるといいよね。私の場合は人と関わらずに快適にいられる場所はどこかって、(人と繋がっていくような)今回の本とは反対の話になってしまうけどw

 

仕事など生活が上手くまわって移住生活を継続していけるかを考えると、この本の移住例のように上手くいく人もいれば、当然思うようにはいかない人もいるはずです。

基本的に雇われて働くなら収入は下がる人の方が多いと思いますし、移住に対して何を希望するかですよね。

 

ただ、移住というと「骨を埋める覚悟で」みたいに昔は考えがちでしたが、もっと気楽に「合わなかったら別の場所に行けばいいじゃん」くらいの心持ちで周囲に新風を吹き込めばいいのだと思います。

それを煙たがるような土地ならさっさと離れた方が賢明でしょうしね。

田舎の方だと感覚的に変なルールもあるかもですが、郷に入れば郷に従えということもあるし、理由を聞いてみてとりあえず納得できればそれでok。

変なルールを変えてでもずっと暮らしたいような場所なら追々自分で声をあげていけばいいし、そうでもないなら別の場所に行くという手もありです。まあ家族で移住とかならある程度慎重にならざるをえないでしょうけども。

どこでも善し悪しはあると思うので、「今日から全てが素晴らしく変わる!」みたいな過度な期待はせず、とはいえわくわく感は忘れずに、でしょう。

 

私の場合はそもそも人生ってキラキラな必要はないと悟った方なので生き方は本の内容とは違いますが、リタイアした高齢者じゃない若い人の移住の場合は働く場所や地域との関わりなどは重要だと思うし、これから移住してみたい人にはいい参考になると思います。(但しやる気と能力がある人にはですがw)

特に最後の章の「思考編」は考え方として重要ですよね。「偶然を楽しめる」、「否定から入らない」など。

 

移住というと気合いが入ってしまいそうですが、別に海の近くだからってサーフィンをする必要もないし、一旦落ち着いて今までの自分の価値観を考え直すだけでも意味があると思うよ。

一般的に当たり前みたいに東京では言うけれど、場所によっては感覚がまったく異なることもあるし、東京圏で生まれ育ってやっぱり東京が一番と思っている人こそ狭い範囲でしか物事を考えられないこともあるような気がしてます。

そういう人こそ、たまに数ヶ月くらいどこかで暮らしてみるといいのになあと思ったり。

「あの施設があるから絶対東京でなければ」という場合も、今はLCCなどで気軽に安価で移動ができるようになったのだから、たまに行くというレベルなら通うという方法もとれますしね。余所に住んでたまに東京に行くというのも、東京に特別感が出て楽しい。

わざわざ、ど田舎に行って不便な思いや苦労をする必要はないのだけど、都市にある程度の規模があれば今は特に不便でもないし、店の通路の間隔も広いし、基本的に人が少なくていいですw

 

この本による「移住先を選ぶための判断基準

人を受け入れる土壌があることは重要ですよね。

福岡にいた頃はほとんど感じなかったことですが、地元では中心部以外を昼に歩いているとじろじろと見られる感じはありますから。(警戒されてる感? 若い人は全然だけど、特に同年代以上はそんな感じ。札幌もそういう感じはありました。なのでスーツを着て外回りを装って外出しようと考えた事もあったw)

 

インターネットが普及して過去の常識に縛られなくても良くなっています。移住にしろ何にしろ、昔よりハードルは随分低くて、そういう点ではいい時代になったと思うよ。

 

< *移住については旧ブログに今までの迷える子羊的な経緯をまとめた記事があります(^^)/ >

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