この本は主に「はじめに」の部分を紹介すればいいと思うのでそうします。
日本は経済成長できずにいますが、どうしたらいいでしょう?
「もうそろそろ頑張るのをやめたら、日本人は幸せになりますよ」
デンマークの科学者ヨアン・ノルゴー
「私達は発展するためでなく、幸せになるために生まれてきた」
ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領
”仕事の闇”で心を病む人がいる。
彼はある農業機器の製造メーカーの営業職。
農業従事者がどんどん減ってきているのに、農業機器を売る会社の売上目標は常に前年の10%アップだった。
買う人がここ何年かで10%近く減っているのに、売上目標は10%アップ。
これはどう考えてもおかしくないか?
上司はもっと頑張れの精神論。
結局、欺す、誤魔化す、嘘をつく、が横行する。
部品はある。
あるのに無いと言って修理せず、新品を購入させた。
良心の呵責。
他の営業社員も似たようなことをやっている。
同業他社もやっているだろう。
良心の呵責。
まじめないい人ほど耐えられない…
世の中、こんな仕事が増えてませんか?
情報に疎い人から少しでもお金をむしり取ろうとする。
でも、本当は誰もそんな人を欺くような仕事はしたくない。
それに頑張って社会(会社)の成長を目指しても、成果は一部の人間に吸い上げられるだけだ。
だから、もうそろそろ、次の時代を先に生きてしまおう。
それが幸せへの近道となる。
既に次の世代を生き始めた人たちが、今迷う誰かの道しるべとなる。
それでもまだ山頂を目指す人は多い。
その努力を、例えば自分が食べる物を育てる努力に変えてみたら?
時間こそが財産。
「稼がない自由」が選択肢として必要となる。
量の成長ではなく、目指すなら質の成長の方を。
他社に勝とうでなく、人に喜んでもらえる質のある仕事を。
ブラック企業をなぜ辞められないかというと、それは「給与」という「自分が生きていくために必要なもの」を握られているからですよね。会社を辞めたら食べていけない→辞められない→人を欺くような仕事もしなければならないとなるわけです。
早期リタイア思考の人は、基本的には、この給与を前もって一生(と思われる)分あらかじめストックしておくという考え方です。
本書は自分でできることは自分でやる、自分である程度の米や野菜を育てることで、何があっても最低限食べていくだけなら心配ない、という自信と実績を持たせたいのだと思う。
ある程度の現金を得るナリワイと、自分が食べる物を育てる「半農半x」(別の方発祥と書かれていた。多分塩見さん)という考え方。そしてそれを実践しています。生きるためのやり方は「給与を得る」ことだけではなく、方法は他にもあるのです。
誇りの持てないような仕事なら続ける必要はない。生き方は他にもあるし何とかなる。
*それと農作物の自給はそのためだけでなく、どんな農薬が使われたか分からない作物より自分で作った物の方が安心という理由もありました。(大量に同じ作物を作らねばならない農家は、それはそういう方法をとるのは仕方ないが、そういう世の中の流れに参加しないということ。)
著者は「減速して自由に生きる: ダウンシフターズ」の髙坂 勝さん。
自分でも書いてある内容を全部実行しているわけではないといいながらも、相当振り切っているというか、かなり徹底して自分の信念を貫いた生活をしておられるようです。
ボリュームもかなりあり参考になるし、具体例も出されています。最近、低消費型の生活を知ったとか興味を持ったという方は読んでみればいいのではないでしょうか。
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