世界史の授業の時、「この時代の文化は何々で、誰それの〇〇という著書があります」というのはあると思いますが、その誰それや思想を少し詳しく歴史の流れと絡め、初心者向けに説明してくれる本かな。
登場するのは古代ギリシャがプラトン、ルソーとフランス革命の流れ、民主主義とか国家主権とかの括りです。
次は戦争観の移り変わりとかで本の半分くらいまで。
その後は人間の内面とかいわゆる哲学的な感じ。デカルト、プラトン、古代インド哲学、カント、キルケゴール、ショーペンハウアー、ニーチェ。
前半はちょうどYoutubeの歴史動画で見ている辺りもあり、それを少し補完してくれる感じでした。
世界史関連を読むうちに、人に対して性悪説寄りになってるけど、(文系理系って括るのもあれですが)理系がワクワクして未来のことを考えている間に文系は人間のしょうも無さを学ぶわけだから、そりゃあ理系がいいように操られてしまうわけですよね。とか感じました。理系は人間自体に興味がなかったりする人多そうだし。(そんなことはない)
うっかり野郎は浅薄にそんなことを思ってしまいますが、後半の古代の哲学のような人間の本質的なことを考える方向も興味深いといえばそうです。
あと今は宗教に救いを求められなくなり労働に逃げているってのは、まさに労働教なんだな。
「子供の頃から物質的豊かさや高い学歴を得ることを人生の目的と教えられ、出世や仕事の成功にしか生きる意味を見出せない人々。競争に敗れ、あるいは不景気で仕事を失えば生きる意味さえ見失ってしまう。」
だからニーチェが到達した(しようとした)境地から学ぶべきことが多いと、著者は結んでいます。
そういう固定観念も最近一部では少しづつ変化してきたと感じますが、私は最近思ってきましたよ。意味というのは無いんだけど、それを考えること自体が人生の暇つぶしというか楽しみと言えないでしょうかね。(別に私があれこれ考えているわけじゃありませんが)
覚えた言葉「アートマン」(他から見られることなく自己を観察、認識するもの。魂や意識みたいな)
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