「働き方 完全無双」を読みました


人が身に付けたことはコモディティ化するもの。マニュアル化され誰でも再現可能となり、価値は下がっていきます。

AIの成長により、これまで食いっぱぐれのなかった医者のような職業でも、国家資格を持っているだけではつらくなってくる。

みんなと同じ事をやっていれば安心だったのが、そうではなくなった。ではどうすれば。

 

ベーシックインカムについて結構ページを割いて真剣に語っています。興味のある方はその視点においてだけでも、さらっと一読されるといいかも。

近い将来、日本では少数の稼げる人と生活を支えるだけで精一杯の人の2つに分かれます

だから最低保障をするベーシックインカムが必要なんじゃないのかなということ。

雇用が増えているといっても、明るい話題ではなく、人件費の安売り競争をしているだけなのです

日本人の給与が上がれば、また他の人件費が安い地域に雇用が流れるだけ。

 

BIの費用については、現在老後に投薬で受け取っている分を、若い頃から月々幾らという形で受け取るイメージ。自分で選択できればいいのでは?ということ。

加えて難しいけれど、高齢者も医療費を負担し、生活保護費をなくし、相続税を増やし、年金を徐々にシフトさせて捻出するという案。(最後の方に試算案あり)

ベーシックインカムのいい所は、解雇されても生活ができること。ブラック企業はすぐ辞められる。企業側も解雇しやすくしていいし、個人も辞めやすくなる。

 

この本、大きくは個人の「攻め方」「守り方」という観点で書かれています。

私の読んだ感じでまとめると、守る方は勉強してテクニックや権利を知り最大限利用する。もう余裕がなく情とかでやっていくのは難しい。攻め方は以下に書くような感じかな。

稼げるのはほんとに一部だけ。
そもそも何が当たるかわからない。

もうそういう世の中なのだし、ローコストで暮らしながら好きなスキルを磨きつつ相対的に自分を有利にしておいて待つ。みたいな。

 

もう気負ってあれこれやっても、よっぽど運が良くなければ突出した一部にはなれない。私個人的には一般人はベーシックインカムを受けながら、好きなことをやって楽しく暮らす。ができればいいんじゃないのかと思うけど(それが難しいのかorz)、若い人もみんなそんなに野心があるのかなあ?

運が良ければ、自分のやっていることが当たって少し収入や人が付いてくる場合があるくらいで。(個人的にはオタサーの姫なら大成功な気がしますが)

 

全体的に小ネタ集みたいなところもあり、そんなに新しいことがあるわけでもないですが、今までの流れが網羅された上で色々とアップデートされているし、どうせこういうのを読むなら新しい方がいいよね。

 

日本は新しいものやわからないものを直ぐに規制したり禁止したりしますが、イス取りゲームではなく、「イスを増やす人」を応援すればいいという表現はなるほどと思いました。逆に足を引っ張る人が多すぎると。

規制や禁止ということは古いものが残るということ。日本は独特な国でもあるし、もう競争から上手に降り、それを資源に観光メインで没落していくしかないんじゃないかという話もしています。

2ちゃんを開設したひろゆき氏の本でした。

 

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