『「生きづらい日本人」を捨てる』(下川裕治)を読んで


またまた、昔書いたものを他のブログから移動してきました。

何となく、もしくは様々な理由から日本を逃れ、東南アジアや沖縄で暮らす人達の暮らしや心情を描いています。

日本人というとアジアではお金持ちと見られ、そういったお金で現地の女性と繋がる様なイメージがあります。

しかし最近では日本の労働環境の悪さから日本を諦めて現地で現地の人と同じ待遇で働く日本人も増えているようです。

 

タイ・バンコクでのコールセンターの話は正に後者の人達の話でした。他にはベトナムのホーチミンシティで日本で精神疾患になってしまった男性が心の傷を癒していく話など。

もちろん日本を出て行くのは男だけではなく、女性の話もあります。タイのチェンマイでオーガニック綿から布を織る事、それをライフワークにした女性も出てきました。

最後にチェンマイでホームレスになってしまった男性の手記が登場し、これはやけに胸に浸みます。彼は自営業が上手くいかず、家族にも告げることなく失踪という道を選びました。

人生に対するやけくそ具合にシンパシーを感じますw

 

著者の下川裕治という方は、日本が息苦しくて東南アジアに脱出した人や外こもりをしている人についてなどの著作が多々あります。(「日本を降りる若者たち」「『生き場』を探す日本人」など)

まあ、こういうのは心に何か引っかかりがある人が読むのだと思いますが。

 

日本では未だにいい大学を出ていい会社に入ることが唯一の道みたいに信じられていますし、生き方は一つだと思い込んでしまいがち。

ですが、下川さんの本を何冊か読むと(その以前の記事の方を読んでくれ)、東南アジアや沖縄で気を張らずに肩の力を抜いて生きていく、これからの私達にはそういう感覚が必要なのかなと感じずにはいられません。

 

(自分も沖縄は何となく空気感が違う気がしますし、疲れたら南国に行くと良さげ)

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