日本人はアメリカ人よりも個人主義?


以前、「完訳 7つの習慣」を読んだ時にメモっておいて放置していた走り書きがあり、「日本人はアメリカ人よりも個人主義?」という項目がありました。

「囚人のジレンマ」のような実験を日本人とアメリカ人でそれぞれ行ったら(相手が誰かはわからないようにしてある)、日本人の方が個人主義的な行動を示したそうです。

いつ、どこの実験でどういった層を対象としたかメモってないのでアレですが…

 

チームで無意味な作業を行って報酬を分配する実験で、裏切られ正直者が馬鹿を見るという状態になった場合に、日本人は損がなくても損をしてもそのチームを離れる行動をとり、アメリカ人は損がなければ離れるが損をするなら離れないという合理的な行動を選択したとのこと。

それは日本人が集団主義というのではなく、ムラ社会に起因するのではないかという説明でした。

 

異なる人種や文化を持つ人が暮らすアメリカはムラ社会では機能しない。そのため人との付き合い方に戦略が必要になり、それが囚人のジレンマで効果を発揮する「しっぺ返し」作戦だといいます。この辺りの考え方が日本人と元々から異なるらしい。

*しっぺ返し作戦:初めは相手を信頼し、あとは相手の出方に合わせる(信頼には信頼で、裏切りには裏切りで対応するやり方)

 

*実験内容

三人で無意味な単純作業を行いチームの合計得点で報酬が平等に分けられる。サボっているかは知られない。

まじめに作業しても他二人がサボっていれば「正直者が馬鹿を見る」状態になるので、条件はあるがグループから離脱できる。離脱の条件としては以下の二つを用意。

1.低コスト条件 ペナルティ無しで離脱可能
2.高コスト条件 離脱の場合は報酬が半額になる

馬鹿を見るとわかってからどのくらいで離脱するかを検証する実験です。(コストによる差異はどのようなものか等)

 

1の場合は日米共に20回中8回程度で離脱。
2の場合、アメリカ人はほとんど離脱しなかったが、日本人は8回程度で離脱。

アメリカ人は合理的に動いたのに比べ、日本人は損するとわかっていながらもチームを離れるという一匹狼的な行動をとりました。馬鹿にされてまでやってられるかということなのかも。2の場合、離脱しなければより多くの報酬を得られるのだから、とにかくこの実験では、日本人はアメリカ人より損得の面で合理的ではないようです。

メモっておいた上記のことは個人主義というか合理的かどうかの問題かもしれませんが、長期的に損失を被ろうが、今現在、感情的に許せないなら多少の損は構わないという選択は、もしかしたら日本人の方がしやすいのかもしれませんね。

 

-<「本の感想など」カテゴリーの他の記事もみてね >-

-- 記事一覧ページへ --



Pocket

同じカテゴリーの記事

  • 活動限界ですわ活動限界ですわ 暑くてやる気が無いですわ。もちろん自室の冷房は入れてますけど、超古くてイマイチのやつなんで。 ゲームもやる気がしないくらいで、DTMだけやってますが […]
  • 自分の書くことがバカらしすぎて何も投稿できない気分になることも多々あるわけです自分の書くことがバカらしすぎて何も投稿できない気分になることも多々あるわけです 最近は時間があったので人のブログやTwitterをよく見ていたんだけど、上手い人が腐るほどいますよね。上手いというのは文章や表現が上手ということもあるし、 […]
  • 世界史も細々と続ける世界史も細々と続ける 一応世間的にもまともなことをやってると思われた方がいいから書く。   以前も書いてますが、「Historia […]
  • 「サピエンス全史」上巻を読み終わり「サピエンス全史」上巻を読み終わり 前回途中でしたが、歴史というよりは過去の出来事や現状を踏まえ、人類がなぜそうするか、どうして現状がこうなっているか、人類(ホモ・サピエンス)について考察す […]
  • ガンダムガンダム 何十年振りかでファーストガンダムを最後まで視聴。 ぐぐると、どうも最初の放送は私が中学生くらいの時ですね。懐かしいけどしっかり見たのは再放送だと思い […]
  • スマホ優先で厳しいスマホ優先で厳しい U-NEXTの無料漫画やkindle […]
  • 観たアニメ2025春期 4-6月観たアニメ2025春期 4-6月 やっぱ三話くらいで話に展開があって面白くなるのはあるので、すぐに見るのをやめるかどうかは難しい所です。最初から一話も見ないものもあるわけで、見始めるのは何 […]

SNSでもご購読できます。