森博嗣「作家の収支」を読んだよ


森博嗣(もりひろし)氏は「すべてがFになる」という作品で有名な作家です。元々が国立大学の工学部助教授。

こういうのはセンスで、「すべてがFになる」とはタイトルがいいですよね。

過去、タイトルがイケてるなと常々思っていたのは、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」と佐藤正午の「永遠の1/2(二分の一)」です。

 

「限りなく透明に近いブルー」はあまり面白くありませんでした(自分には理解不能な世界すぎて)。ただ村上龍氏は岡部まりと出ていたRyu’s Barを欠かさず観ていて、その後著作もコインロッカー・ベイビーズとか古めのものはけっこう読みましたよ。(Ryu’s Barは岡部まりが好きだったのw)

「永遠の1/2」は内容はすっかり記憶から無くなってしまいました。ただ若き日の私は「無限大を半分にしても無限やんけ!」と思ったもので、タイトルの印象だけで今になっても覚えているのはタイトル命名者がすごい。

 

 

話を森博嗣さんに戻すと、実は私は作品を読んだことがありません。ただ本書の数字を見るとかなり稼いでいます。

現在、作家業は引退し、特別世話になったような人の依頼だけを引き受けるような状態になっているとのこと。(受けたい仕事だけ受けるような、ある種セミリタイア的^^)

基本的な原稿料や印税の話から、講演を依頼された時、ドラマ化やアニメ化、漫画やゲームにもなり、そういったものはどれくらいの収入かという話で興味深く読めました。他にも対談だったり収入の種類を細かく書いてくれています。

印税のパーセンテージは大体同じかもしれませんが、その他の依頼については知名度や人気度で上下するはずなので全ての作家がこうだというわけではもちろん無いと思いますが。

 

電子書籍についても言及していました。

紙の本は出版時や増刷時に印税がまとめて入りますが、電子書籍は予め刷っておく必要がなく売れた時点で収入になる。(売れたものがあれば電子出版のシステム上の定期的に収入があるということ)

一度出版したものを電子媒体にする場合は作業工程が少なく、印税率も紙媒体よりは高めになる傾向がある様です。

などと言うような事柄を、あくまで職業として作家をしたらどんなもんか、森博嗣の場合はこうだったとぶっちゃけた感じ。

支出については、どのようなものが経費になるのかといった話が出ています。

通常の自営業と同じように事務所やパソコンや車は経費になるが、他にあまり物を必要とせず一人で執筆していたので、経費的な支出はほとんどなし。

まあ参考にした書籍や、作品にもよりますが内容に関係する物を、それが執筆に必要だったと主張すれば一定の範囲で認められるようです。

本人が言うには人と付き合うのが煩わしいような、引きこもりのようなタイプらしく、それで支出はあまり無いと。ただ趣味の模型にはある程度の資金を使ったそうです。

 

支出や経費面で考えられるのは会社化することですが、人を雇ってしまうと稼げない時に大変になるので、諸々拡大せず一人でやるのが性に合っているという方針。

著者の場合、PCとネットだけあれば執筆可能で、スモールビジネス的なやり方のようです。それでかなり稼げて高効率。(スモールビジネスは退職した頃に「貧乏はお金持ち」を読みましたね~)

 

一人で手が回らない部分は、ネット上メールでやりとりする秘書的なバイトを雇ったり、奥さんに雑務的な作業(著作権使用の承諾など通信事務が多くて手間らしい)をバイトとして発注するとのこと。

最後に、本文中で度々登場する代表作「すべてがFになる」は理系ミステリということで興味が湧きましたが、武井咲と綾野剛でドラマ化されているらしく、それもちょっと観てみたい。

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