旅をしてレポートするのがドイツ人。なので(知らないけど一般に)真面目で心配性という性格をそのまま日本人に置き換えて、さほど違和感なく読めます。
本を読んで、私が思う幸せについて共感できることをピックアップしてみたよ。
・完璧主義を持ち出さない。(10点満点中の8点でも十分すごいこと)
・一瞬の幸福な気分より、長続きする持続的な幸福感の方が幸せ。
・(日本では難しくなって来た)他人を信用できる世の中であることは重要(皆が信頼に足る人物なら面倒くさい契約書とか不要で楽ちん) スエーデンの作家曰く「誰をも信用しなくなるより、時々だまされる方がマシ。」
・人間関係と自由時間が重要。
・地位や持ち物で人を判断しない。
・将来を心配しすぎない。(そういえば心配事の9割は起こらないってのがあったな)
・自由に決断できる。自分の人生は自分でコントロールできるという意識を持てれば幸せ。(だから必然的に他人の意志や自由も尊重しますよね)
・やりたいことがある。(と人生楽しい)
・人は対等である。ヒエラルキーを避ける。人間同士に厳しい区別はない。差別がない。
・自分が何をするか自分で決断し、それをひたすら実行する。
・極端な理想に走らない。まずまずでok。
・人生を単純にする。
・自分に寛容になる。(他者に苦痛を与えさえしなければ、あなたが何かの点で不十分でも何の問題もない)
・一度うまくいかなくなっても、また立ち上がるチャンスがあることを知っている。
北欧に幸福度が高い国が多いけど、自由で人を信頼するという環境に要因があるようです。比較的均質ということも関係しそう。野心がなく競争を好まないタイプは北欧型が理想に近いと思うのでは? (北欧の幸福感は文中に度々登場する「ヤンテの戒め」がカギになりそう)
また、コスタリカ人のように「(日本人が考える貧乏を下回るレベルにモノがない)貧乏でも幸せ」というのは難しい。ある程度の生活レベルを知ってしまっているから。
でも読むと「人生の優先順位を変更する」ことについて考える機会を持てる。日本だと「人生終わったw」みたいな状況でも、よそに行ってみれば多分、案外と大したことないんでしょうね。
海外+インタビューをまとめるという形式で、雰囲気的には「働かないって、ワクワクしない?」と近いものを感じました。
日本の幸福度は低いけど、寛容さがないことや弱い立場の人に冷たいことが原因かなあと思う。だから落ちぶれる恐怖があり心配ばかりしている。走り続けないといけないと思い込み疲弊している。
今のセミリタイア生活のように当面のお金があって、尚かつ他人の意見を気にせずに、どこ吹く風と生きるなら快適ですけどね。
しかし他人の目を気にすると見栄を張ったり、意志に反して同調したり、他人と比較する生活になります。それに仕事をする必要があるなら、どうしても日本的感覚に巻き込まれてしまうし。
たまにいる他人を嫌な気分にさせて喜んでいる人は、不機嫌な人ばっかりの国に住みたいの? 周囲の人が皆機嫌良い方がよくないかい?といつも思う。
他人のことは放っておけばいいのに。自分でなんとかしないと自分の機嫌は一生変わりません。なぜ自分の頭で、どうすれば気分よく毎日を過ごせるか考えないのだろうかね。
自分の場合ですが、自分が好きに使える時間というのが非常に大事でした。自由に使える時間を今以上に得るためにどうすればいいのか考え始めます。
そこで、最低限のものがあれば、立派な家に住んだり高いものを買わなくてもいいんじゃないの? 生きていくだけならそんなにお金って必要か?
そんなように思い始め、生活をダウンシフトした人々がいることを知る。人生を半分降りるという考え方を知る。似たような生活を目指す人が結構いるじゃないかと気づく。そんな感じ。
消費で一時的に幸せを感じても、それがずっと続かないことは感覚的にわかりますし、働かされるのが嫌なら低資金で生きていける方法を見つけないといけない。ってのが先ですが。
あと、自分の考え方をコントロールすることが幸福感を継続させること。そのためには、筋肉を鍛えるのと同様に幸せを感じられるよう常に心がける必要があります。(なのでたまにこういう本を読んで…)
本によると、インタビューされた中で、「人間関係の充実」を幸福の理由に挙げている人は多いです。
幸せも不幸も全部人間関係なんだね。
わかりますよ。わかりますが、人間関係がなかなかままならない人、私のような「一人で居ることが好きすぎる人」は、その基準でいうとなかなか厳しいものがありますw
何事も自分のペースでやっていて問題ない、そのことが誰に迷惑もかけず自分も追い詰められたりしない、というのは私にとって結構重要で、特に人間関係で無理することもないのかなあと。
まあでも人の為に使える時間があるというのは幸福感の源なんですよね。決してサービス残業とかそういう意味ではないですが。
自分がどういう状態なら機嫌良く過ごせるのだろう。それを知り、そのために行動を始める。
セミリタイア関係者には不要だと思いますが、今までこの国の一般常識的な考え方にしか触れる機会が無かったのなら、今回挙げたような本を読むのもいいかと思います。
自分にとって何が重要か。日々機嫌良く過ごせないなら、人生における優先順位を考え直すのも一つの手じゃなかろうか。
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