私は浪人までして大学受験をしたのですが、何を考えていたのかそんなに得意でもないのに理系の学部を受けようとし、さらに国立は一発勝負だった事もあり、私大にするにしても少しは名の知れた所にと科目を絞ってその科目に特化してということをやりました。
なので受験時に勉強した科目が英数物理と非常に偏っています。
ということで、歴史は中学高校でぼんやりやった程度で、趣味的に今ぼちぼち本を読んだりしています。
教科書があれば読めばいいのですが、そんなものはもう無い。この本は教科書的に世界史を広く浅く網羅しているので、読み返すものとして購入して一読してみました。そこから更に興味が湧いた部分を広げて読んでいけばいいかなあという思惑です。
基本的に細かい年号は書いておらず、人類発祥、古代文明をやってから、「ヨーロッパ」「中東」「インド」「中国」に分け、それぞれの地域毎に歴史の流れを解説しています。そして大航海時代で世界の交わりが深くなると、それらを統合するという流れ。
世界史の全体的な流れを把握してから、年号など細かいことを覚えていくという思想で編集されています。(参考資料や年号は最後にまとめてあります。)ただ全くいつ頃か見当がつかないとあれなので、文中でなく、図上の余白などにもう少し年号があれば更にイメージが掴みやすい気もしますが。
実はこの本はYouTubeで授業動画を公開している高校教師が書いたもので、Twitterで知り、そのYouTubeチャンネル(Historia Mundi)も現在030まで見ています。板書の音が非常に郷愁をさそいますね。
受験生のように記憶する必要はないし、飯を食べながらとか僅かなアルコールを摂取しながらとか、娯楽としてその動画を見ていますが、こういう動画を公開していただけるというのは非常にありがたいです。
本の内容自体は説明がちょっとあっさりかなあという感想です。まあそれぞれのトピックで詳細に書いていたら膨大な量になってしまうので、かなり苦労して厳選してあるのだと思います。
ストーリーとして面白く眠くならずに読めますし、著者の動画も見ると本より説明が詳しくて更にいいかも。巻末に文化的な参考資料が書いてあるので、ここから興味を持った部分を掘り下げるというのにもよろしいかと。
私のレベルなら登場人物や言葉をネットで調べるだけでも、かなり知らないことが入ってきて良いです。
多分、若い頃しっかり歴史を勉強している人には不要なもので、自分のような歴史の初学者向けということになると思います(あれこれ読んでもすぐ忘れてしまい常に初学者w) 教科書的なものですが、年号の網羅など従来的な参考書像に拘らず、わかりやすさやストーリーに特化したとあります。
蛇足ですが、評判がよさそうだったのでこれの前に「マクニールの世界史」というのを読もうとしたのですが、正直いって何を書いているかよくわからないような日本語で、開いては閉じ開いては閉じの繰り返し。他の本も進まないので途中で断念しましたw そちらはもうちょっと歴史の素養がないと読めないのかも。
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