私が「ミステリーの書き方」を語るわけではなく、読んだのがそういう題名の本。だいぶ前から積ん読してあったものですが、半分くらいまで読みました。(全部読んでないんかーい)
文章を書くような人は、誰に教わらずとも自然と内なるものが表れて書かずにいられないというような人だと思うのですが、そういう人達が小説を書くプロとなったとき、一体どういう思考や方法で文章を書いているのか興味があったのだと思います。
既に一生かかっても読み切れない程の莫大な数のテキストがあるのに、あえて自分で新しい何かを生み出そうとかいう変態の人たちですし。
ただ本屋で見かけたときはそういう興味はあるものの、家に帰って本棚に置いてしまうとなかなか手に取らなかったという、いつものパターンで熟成されたものですw
「書き方」といっても、真似すれば誰もができるというものでもないと思うので、心構えとかプロとしてやっていく間に作家として気をつけていること、身に付けたノウハウなど、そういうことが色々な視点から書いてあるという内容です。
ただ著作などの例を挙げて、その本はどのように着想を得たものか等を具体的に書いている人も結構いて、好きな作品が出てくれば、そういう裏話的なものは嬉しい。
読んでいると、天才肌なのか、自分は何となくやっているので言語化できない、みたいな場合も感じられますしね。
本のお題に真面目に取り組んで書き方を指南しようとしてくれていても、当然ながら、取材も書く手法もその人独自のやり方なので、教科書とするのは難しいかも。中にはたまたま自分に合う方法があるかもしれませんが。
当然「ミステリー」についての本なので、通常の小説とは異なる独特の作法やタブーなども挙げてくれています。
基本ルールとしては、読者が真相にたどり着くため、合理的な推理を可能とする全ての資料を提示しておかなければならないとか。
それに既出のトリックをそっくりそのまま使うわけにはいかないのですが、着想を得て昇華させる場合はある。または組み合わせるなど。(方法論として、「転校生」みたいな入れ替わるというプロットがあれば、入れ替わるという点は同じでも誰と誰がというのを考えれば様々なパターンがある)
また東野圭吾氏のページですが、自分が普段の生活で意外だと思った体験があれば、それが何故意外だったのかを突き詰めてみるというようなことが書かれていました。
するとわりと人のアイデアと重ならずオリジナリティのあるものが出てくると。
映画、漫画など表現方法が他にもある中で、それらと小説との違いはというと、映画は尺が決まっていてカットする部分もあるが、小説の場合は長尺にできるし、それにより個々の人物を深く掘り下げやすいなどがある。
漫画の場合は商業的なあれで突然打ち切られたり、逆に人気がありすぎて「もうちょっとだけ続くんじゃ~」的なこともありそう。小説もそういうのはあるのかもですが、今回主題のミステリーだときちっと全容を決めてから書く必要があり、そうなりにくいだろう。ということは書かれていました。
あと、アンケートなどもあるんすよ。ペンで原稿用紙に書くのか、PC等を使ってデジタルで書くのか等。
作業時間なんて、夜中に書いてる人が多いかもと想像したけど、サラリーマンと同じで日中に作業している人の割合が一番多くて、まあ職業になるとそんな感じなのかなと思ったり。
実際、テクニックなどについてもある程度は書かれているのだと思いますが、何か書きたいとかに関わらず好きな作家が本を書くときにこうしているのかということを知るだけでもいいのかなと。
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