「スモールハウス」の方は読んでいたのですが、こちらはまだでした。もう新品は売っておらずプレミアがついて中古の本も高くなってしまっていたので。
札幌に来て市の図書館にあったため、ようやく読むことができました。
Bライフというのは、特に正確な定義はないのだけど、(他人に文句を言われない自由な空間ということで)安い土地でも買って適当に小屋でも建てて住んじゃおうということらしい。
貧乏セミリタイアの生活費を極限まで削いでいった究極の形といえるかもしれないですね。
アパートを借りるにも金がかかりすぎるし、貧乏セミリタイア生活ではまず住居費を何とかしたいとは思いますが、凡人では安アパートを探すくらいが関の山です。
その流れとしてセミリタイアブログなどを見ると、中古の激安戸建てを購入するという方法があるということ。私が都市部の激安ワンルームでも買ってしまおうか(修繕積立費などの維持費はかかるけど)とたまに言うのはこの辺りが元でしょうね。
この本では、初期費用を100万円程度に抑え、月々2万円程度で生活を維持できる道があるということを示してくれます。大工仕事やDIYの経験がなくてもある程度のものは作れるとのこと。
生きるために最低限やらなければならないことは、水と食料の確保。そして雨風をしのぎ外敵の侵入を妨げる空間の確保。
日本に生まれた我々は、時給でも働けば水も米も味噌も安価で買える。また比較的安全に暮らせる国である。あとは寝転がっていても文句を言われない場所があればいい。
Bライフといってもスローライフでもエコライフでも自給自足でもなくサバイバルでもないし、ストイックに生活する必要もない。それに働かないとか決め込まなくても大丈夫。
(引用ではないですが私なりに抽出)
例えば電気を引きたい人は電力会社に頼んで引っ張ってくればいいし(ある程度近くまで電線が来ていることは必要。著者はソーラーパネルで発電を試みていた)、自分の資金と時給と自由時間との兼ね合いで、自分が望む生活をすればいいということです。(少し贅沢したければ多少はバイトでもすればいい)
旅に出たり働きに出たりと「そこ」にずっとはいない場合もあるかもしれない。しかし何かあっても「そこ」に戻ってくれば月々2万円程度で最低限の生活が保障される場所が自分にはあるという安心感。
何か失敗したりやらかしても、戻ってくれば幾ばくかのお金で死なずにいられる場所があるということ。これが重要ですよね。
本書の内容は、
土地を見つけて買うところから、小屋は2×4(ツーバイフォー)工法で建てると決め、ホームセンターで材料を購入しての大工仕事。コンポストトイレの設置、生活に必要な水、便利にするための電気の確保など、また林の中の土地なので動物や虫の話もあるし、食事や畑や冷蔵庫についても。
他、準備や法律の知識等も言及されていて、小屋を作るにあたって、箱にするのか建築物にするのか(動産なのか不動産なのか)は重要とのこと。
・基礎、ライフラインを固定しない
・建築面積を10平米未満にする
基本的に不動産にしないには上記のようなポイントがあるそうですが、このあたりは難しく役所や担当者によっても見解が異なるそうです。(なので難しい。もちろん地域によって特別な規制がある場合がある)
小屋が建築物となると建築基準法、都市計画法が関係してきます。都市計画法によって許可が下りない地域の場合があるし、安い土地とはいえ自分の目的によっては注意が必要など、初めての時に陥りやすい点について列挙してくれてあります。(畑が欲しい人向けに農地法についても)
税など資金面もあるけど、無人島ではないわけだし、他人に文句を言われない自由な空間という意味で、やはり違法だと継続していけないですし。
私はこの本を今まで直接読んでいなかったのですが、多くの人のセミリタイア関連ブログなどを読み、こういう方法もあるのだなと思想的なものは自然と取り入れて来たような気がするし、影響を受けています。金も技術も協力者もなしでというのが、友人を呼んであれこれしない私(やそういうお仲間)には心強いですし。
BライフのBは貧乏のBだとかバラックだとか色々出てきたけれども、Basic(つまり必要最小限)がしっくりくるかもと文中にあります。(元々AというよりはBだ。くらいの感覚で名付けたとのこと)
貧乏セミリタイア関連では基本となる1冊なので、もし未読なら見かけた時に読んでみてはいかがでしょう。特にあとがきで書き下ろしと書かれている「Bライフ再論」など、皆でBライフしたらどうなるか等、セミリタイア者が一度は考える内容で興味深いですし。
新しくなって文庫化されていたので追記しておきます。
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お久しぶりです。
僕も奥さんさえいなければシンプルBライフをいますぐでもしたいくらいです。
アマゾンだかで30万円くらいで建てたれる小屋のキットみたいなの売ってましたよね。
車で転々とするもよし。
自由に生きましょう
>招き猫の右手さん
ブログやTwitterは見てるので久しぶり感は無いですけど、コメントはね。
私は山の中で暮らしたいわけじゃないので、その形式は人それぞれなのだけど、考え方ですよね。
どこかの島でテント暮らしをしているじいさんもいるようだし、いいようにやりましょう。