「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」
という出だしがいい。生まれの運があるからね。
しかもその前の、
僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかったころ、父親が一つ忠告を与えてくれた。その言葉について僕は、ことあるごとに考えをめぐらせてきた。
というのとセットでシビれます。
なので、もう此処を紹介するだけでいいかなと思ったのよ。
あとは村上春樹訳って感じで、ストーリーがすごく面白いかと言われるとそうでもないんだけど、どんどん読み進めてしまいました。
原文で読むと文章が美しいんでしょうね。村上春樹がこの小説を好きな理由だと訳者あとがきにありました。
過去に想っていた人がいて、自分が成功した後にその人も手に入れたい。というか、そのために頑張ってきた。そして一時はそうなったかのように思ったが、その人のためにすべてを失うことになってしまう。
結局はどういう話だったのか。ひと言にすると、過去を手に入れようとしてもどうしようもなく、前に進むしかないということなのか。
グレート・ギャッツビーは他の訳が幾つかあります。他の訳だとテイストが全然違うのかな。
著者のフィッツジェラルドは始め軽い短編などで生計を立てていたらしいですが、しっかりした長編を書きたいという思いはあったらしい。彼の奥さんが多少放蕩したらしいですが、作家にはそういう悶々とする負のパワーが必要なんだね。
自分が内容を覚えておく(うっすらとでも思い出す)ために章毎にまとめた筋を書いてしまいたいのだけど、大変なので各章にタイトルだけをつけてみよう。
1.デイジー
2.トム(デイジーの夫)と愛人
3.ギャッツビーとの出会い
4.彼の頼み事
5.二人の再会
6.彼の過去と決意
7.対決と事件
8.想い出と裏切り
9.結末
結末って、そのままやんか俺w
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