「たわら猫とは、こゝろ寂しき者の前に現れ、笑ひと福をもたらすという…」
これはすごくいいw。特に猫好きにおすすめです。
バンドデビューの夢を持って上京した「沼田ことり」。作曲は出来るが歌は下手くそな20歳。ネットに曲の動画をアップしても誰も観ず、ことりはそんな自分の人生をいつも間違っていると思っています。
年季の入ったシャビーな団地住まいをし、スーパーの精肉部でバイトに明け暮れるが、ある日、行きがかり上「たわら猫」を拾ってしまう。
この猫がものすごく大きく太っていて俵のよう、そして振る舞いも傍若無人。故郷の親が送ってくれた明太子を全て猫に食べられてしまう始末なのです。
そんな「ことり」の猫に振り回される日々を心配した友人の「スミレ」がエリートとの合コンをセッティング。
その会場となった懐石料理を出す古民家に、荷物として持ってきたキャリーケースに潜んでついてきてしまった「たわら猫のたわら」が、高級ワインや獺祭の瓶を倒すわ、数十万の錦鯉は捕獲するわで大騒ぎ。
猫の為に合コンはハチャメチャになるが、「ことり」はCMOという人に気に入られてしまう。猫が出した損害を弁償するというのをいいことに、彼はちゃっかり「ことり」の連絡先を聞き出す。
この「CMO」=Chief Marketing Officerなる人物、音楽業界のやり手でなんとなく怪しいw。イケイケでノリノリの変人キャラです。
ただCMOはネットにアップされた「ことり」の歌動画にご執心の様子で悪い人じゃなさそうな雰囲気。ことり本人は興味なしで、CMOからのメールも迷惑メールと勘違いして初めはガン無視を決め込むのですが、友人の「スミレ」にこれはチャンスかもと促され…。
さて、CMOとの出会いにより、ことりの人生は徐々にバンドデビューという本来の夢に向かって動き出すのだろうか。CMOとの関係は!同じスーパーの鮮魚部で働く数本君の想いは「ことり」に届くのか~。(そう単純な話ではなかった~)
初めは猫でほんわか漫画かと思って読んでいたのですが、それだけでなく縦軸となるストーリーも微妙にしっかり入っていますね。
他にも(ネタバレしすぎるといけないのでさらっとですが)、ネコニャンダフルというキャットフード会社の社長と出会う伏線も張ってあったりするのだけど、イメージキャラクターになったりしてそっち関連のエピソードも面白いよ。
猫との日常だけでなく、ちょっとストーリーのあるネコマンガを読みたい人には超おすすめです。
絵もかわいく、猫と暮らしたくなること請け合いで困っちゃうw ことりの住む団地の野良猫達もいい味出してるしね(笑)
今回はKindle読み放題で読みましたが、マンガボックスでも導入部が読めるようになってます。(Twitterもありました https://twitter.com/lob87245244)
見た目、ことりの友達のスミレがなんとなくPerfumeのかしゆかっぽいですw (髪型かな?「たわら猫」について昔ばあちゃんに聞いたことがあり妙に情報に詳しい)
作者の日高トラ子さんは、アシスタントもなくフルカラーで描いていたとのことで楽しいマンガをありがとうございました。
今日は一日これ読んじゃったよ。いえーいそれでは。酒池猫林w
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